アメリカ大統領選は、2020年11月3日、投開票を迎えました。
事前の支持率調査では、民主党候補のバイデン前副大統領(77)が共和党候補トランプ大統領(74)を上回っています。
美しき国際政治学者の三浦瑠麗(るり)さん(40)は、接戦を予想しています。
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三浦瑠麗さん、トランプ氏再選の可能性を示唆

三浦瑠麗さんは今回の米大統領選について、日刊スポーツの取材にこう答えています。
三浦氏は今回、「バイデン氏が前回のクリントン氏より有利であることは間違いない。トランプ氏は接戦州を1つも落とせない戦いだが、シンプルに負けるとは思えない」と見ている。
(2020年11月3日 日刊スポーツ)
三浦瑠麗さんはトランプ現象の本質について、「辻褄が合わないところも、一貫性がないところもあるけれど、保守的なのはレトリックであって政策ではありません。エリートのほとんどは、この点をいまだに理解していません。」と語っています。
「トランプ氏について、移民排斥、女性蔑視、イスラム恐怖症、マイノリティー軽視などの過激発言が注目されてきましたが、トランプ氏は同時に、高齢者福祉は不可侵であり、公共事業の大盤振る舞い、一部の投資所得への増税を公約しています。」とも。
例えば、トランプ氏は最近の黒人差別反対デモを武力で鎮圧するなど、人種差別主義をメディアが大きく報じています。
しかしメディア予想の反面、多くの黒人がトランプ氏に投票していると報じる在米ジャーナリストもいるのです。
ゆえに三浦瑠麗さんはトランプ氏大敗は無いと予測しているのでしょう。
三浦瑠麗さんは前回も選挙結果を予測

2016年の選挙でも、三浦瑠麗さんはトランプ氏勝利の可能性を最後まで捨てていませんでした。
ヒラリー・クリントン氏の圧倒的優位が伝えられていたのに、です。
前回、トランプ氏勝利の要因として、三浦瑠麗さんはこう伝えています。
今回のトランプ勝利を決定づけたのは、これまで民主党の地盤と思われていた北部の産業州です。トランプを支持した白人層の投票率が大幅に上昇し、マイノリティーのそれが伸び悩んだことです。(中略)影響は今回の選挙を超えて続くでしょう。
第二は、専門家が分析の糧としていた世論調査が人々の本音を反映していなかったということです。より大きくは、専門家やエリートが国民から遊離してしまっているということかもしれません。8年間の民主党政権を経て、米国民は変化を求めており、最大の関心事は経済政策でした。ところが、クリントン陣営は(中略)米国経済がどのようにして稼いでいくかというメッセージは極めて曖昧でした。
終盤に飛び出した女性蔑視発言を取り上げ、もはや勝負あったかのように報道したのも間違いでした。結果的にはトランプ氏は一定の女性票も集めています。
(自身のブログ「山猫日記」)
http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2016/11/09/224156
「トランプ大統領」誕生
ヒラリー・クリントン氏の圧倒的優位が伝えられた16年、「トランプ氏の可能性は捨てきれない。開けてびっくりの可能性はある」と言い続け、最後までトランプ氏当選の可能性を排除しなかった。
(2020年11月3日 日刊スポーツ)
北部の産業州で民主党支持者が共和党(トランプ氏)支持に傾いたことを「影響は今回の選挙を超えて続く」とする点は、まさに今回の選挙について予言していますね。
「世論調査が人々の本音を反映していなかった」ことも、今回世論調査がバイデン氏勝利を見込んでいるのを覆す可能性となります。
女性蔑視発言、人種差別発言、どれもメディアが大きく報じても、実際の票数を予測することにはなりません。
つまり世論調査がバイデン氏勝利を見込んでも、逆転劇は今回も有り得る、ということになります。
2020年米大統領選、最後まで見逃せません。
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